【ビジョントレーニング】

 ビジョントレーニングとは「見ることに関連するさまざまな力や機能を向上させるトレーニング方法のこと」で、主に、眼球運動・視空間認知・目と手の協応を向上させることができると言われています。「ケーキの切れない非行少年たち」という本の中でも紹介されました。ビジョントレーニングを行うことで学習をスムーズにするといった効果があるとのことです。

ビジョントレーニングとは?

ビジョントレーニングの「ビジョン」は、視力だけではなく「ものを見る仕組み」全体のことを指すこともあります。

ビジョントレーニングは、「見る力」は大きく「眼球運動(入力)」「視空間認知(情報処理)」「目と手の協応(出力)」の3つから成り立ちます。

例として、人とボールを投げ合うときの動きを見てみましょう。

  1. 飛んでくるボールを目で追いかける(入力)
  2. ボールが手元にやってくるタイミングを理解する(情報処理)
  3. ボールを目で追いつつ、手を伸ばしてキャッチする(出力)

ビジョントレーニングでは、これらの機能を鍛えていきます。

では、次にそれぞれの見る力について説明します。

1.眼球運動(入力)

眼球運動とは、視線を素早く動かしたり、対象を目で追ったり、目をよせたり離したりする働きのことです。眼球運動は、「見る力」のうちの最初のステップでもある「入力」の部分にあたり、情報を効率良く目から取り入れるためには欠かせない働きとなります。

2.視空間認知(情報処理)

第1段階の「入力」で目から取り入れた情報が脳へと伝わった後、第2段階の「情報処理」がおこなわれます。

この情報処理のことを「視空間認知」と呼び、具体的な働きは下記のような働きをします。

  • 色や形を見分ける
  • 見たいものと背景を区別する(待ち合わせをしていた友達と背景との区別)
  • 空間的な位置を認識する(遠くにあるものと近くにあるもの)
  • 物の色や大きさに惑わされることなく、同じ形を認識する
  • 図形の形や並び方を覚える

3.目と手の協応(出力)

視覚の働きと体の動きを連動させることを「目と手の協応」と呼びます。第1段階の「入力」、第2段階の「情報処理」の次のステップである「出力」にあたる部分です。

人間は意識しなくても、視覚と体の動きを連動させて、さまざまな活動をおこなっています。この「見る」と「動く」を連動させる能力は、心身の発達や活動を通して向上していきます。

ウィズ・ユー元加治では、ビジョントレーニングを取り入れた療育も行っています。
ご興味のある方は、ご見学・ご体験にいらしてください!

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